皆さんは「三角ビル」という怪談をご存知でしょうか。
加門七海先生の『怪談徒然草』という作品で語られている話で、ざっくり説明すると「加門先生の友人が入居した部屋が、三角形の異常な感じの建物で、実際様々な怪異があって、関わってしまった加門先生自身もヤバかった」という話です。
初出は2006年で、その後2ch(※当時)の有志により場所も概ね特定されたらしいです。
この「ヤバイ物件に住んじゃった友人」は「霜島ケイ」さんという作家さんで、『日本怪奇幻想紀行 (6之巻) 奇っ怪建築見聞』には霜島さん側の話が収録されています。
んで、なんで突然そんな古い話を持ち出したかといいますと。
今月(2018年11月)発売の『HONKOWA』という怪談マンガ雑誌に、ひどく似通った「三角屋敷」の話が載っていたのです。
それは読者投稿といいながらシリーズっぽくなってしまっている、超強力な呪術を操る建築関係の先生の話で、語り手の建築業の方が、白と黒の、便器まで特注の三角屋敷を作った、という話でした。
その「先生」は直接関わらなかったのですが、その怪しい物件について、注意喚起とどんな代物なのか説明をしてくれています。
曰く「海外から、風水の知識も乏しくて基準もゆるい(※話の当時)日本にやってきて、実験をしている連中がいる。関わるな」ということらしいです。
この話を読んだ時に、すぐ加門先生の三角ビルの話が思い浮かびました。そのビルも、恐らく日本人ではない、けれどもすごい権力を持った集団が、悪意を持って「実験」している物件ではないか、という終わり方だったからです。
どちらの話も同じような時期だったのではないかと思いました。多分2000年前後ぐらい?
三角の土地というのは、日本でも「欠けがあるからあまり良くない」と言われています。
建物が四角ならそんなに気にならないでしょうけど、部屋が三角というのはあまり長期間住みたくないですね…。目が回りそうで。
そういえば、加門先生主催の吉原散歩に参加したことがありまして。
そこに霜島先生もいらっしゃったんですけど、大分おっちょこちょい気味でした。そして見事なゼロ感。私もかなりゼロ感だと思っていたんですが、あまりの体調の悪化に小塚原刑場跡地である回向院に入ること叶わず…。
霜島先生とほか数人は平気な感じで奥まで突撃していました。加門先生は駅前で断念してましたっけ。
と、言うわけで、三角の土地に経っている程度なら平気なのですが、建物まるごと三角というのは警戒したほうが良さそうです。
皆様のお部屋は大丈夫ですか…?