秩父三峯神社の「白い氣守」の頒布中止に思うこと

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先日、こんなニュースが話題になりました。

 秩父市三峰の三峯神社は15日、毎月1日のみ特別頒布して人気を集める「白い氣守」について、周辺道路で激しい渋滞が発生しているため、6月1日から渋滞の解決策が整うまでの当分の間、頒布を休止すると発表した…

実は私、毎年三峯神社に御札を買いに行っておりまして、白い氣守も昨年ようやく入手したばかりです。

大人気お守りの頒布中止ということで賛否両論色々意見が見受けられたので、今年の5月4日あたりの状況を紹介しつつ、思うことを書いておきます。

結論を先に言うと、今後の頒布は非常に難しいと思います。

理由を詳しく説明する前に、まず、三峯神社とはどういう神社なのか、公式サイトやwikiからざっくり概要をご紹介します。

秩父山中の標高600メートルほどの山の上にあり、雲取山など、人気の登山ルートの入り口にもなっています。

そもそもの基礎を造営したのは、東征中の「日本武尊(ヤマトタケルノミコト)」だそうで、その後、修験道の修行場所になったり、お寺(天台宗)になったり、紆余曲折を経て、江戸の頃にお犬様信仰がブームになり定着し、今に至る、というのがざっくりした歴史です。

(詳しくは公式サイト参照)

三峰山の山門

「お犬様」と呼ばれる御眷属(ごけんぞく)様の正体は「大口真神様=狼様」で、狛犬の代わりに狛狼さまがいらっしゃいます。最近は本殿前の石に黒龍様もいらっしゃるとかなんとか。

概要からも読み取れますが、この場所というのが、想像以上に高い山の上です。

西武線池袋駅から、レッドアロー号を使ってだいたい80分で西武秩父駅に着くのですが、そこから西武バスの急行三峯行きに乗って75分かかります。

池袋駅から通算で2時間半以上かかる計算です。

このバス路線が死ぬほど渋滞になるのです。2017年秋で8時間を記録し、2018年4月1日にはとうとうバスが三峯神社に到着しなかった、という事態になりました。

ちなみに、三峰口から50分という表示のあるサイトも多いですが、実は西武秩父駅前からでている同じバスで、祝祭日など、場合によっては満員で乗れません。

そして、三峯神社は登山の入り口でもあります。装備の都合でマイカーで行く人達も、ものすごくたくさんいます。

2018年5月4日の三峯神社へ続く道路の状態。神社まで1km地点。

先に紹介したように、神社は山の上にあります。一応二車線ですが、カーブなどでは一台ずつ譲り合うように通る場所もあります。そもそもスピードが出せないのでどうしても遅くなります。

そしてこれが最大の原因なのですが、「駐車場に空きがない」のです。

三峯神社は、山の上にしてはものすごく広い駐車場があるのですが、車中泊のひとや夜明け前から到着する車であっというまに埋まってしまいます。

たった2車線の上に生活道路でもあるので、路上駐車など認めるわけには行きません。なので、駐車場が空くまで待つ事になります。

バスの駐車場所は確保してあるのですが、追い越しなどできるはずもなく、前の乗用車が駐車場に入るまで待つことになります。誰かが帰らないと入れないわけです。

単純かつバカバカしい感じですが、これが、20kmを超える大渋滞の原因です。

実は本当の参道は、途中の「大輪」という場所からで、参拝と言うより登山になります。以前はそちらが賑わっており、ロープウェーを使って山頂まで行っていたそうです。

ロープウェーの廃止さえなければ、と嘆く声も多かったのですが、私はそれだけでは解消しないと考えます。

もし、ロープウェーを復活させ、西武バスと神社関連の車両以外通行止めにしたらどうなるでしょう。

三峯神社はすでに、白い氣守の配布日でなくても、休日であれば大人数が押しかける場所になりました。参拝客だけではなくて、登山客も多いのです。ロープウェーがあったところで捌き切れるか不明で、今度は大輪付近で渋滞や混乱が起きるのではないでしょうか。

あのへんは、今渋滞している場所よりさらに重要な生活道路ですし。

実際のところ、ロープウェーは作り直しでしょうし、周辺の駐車場の整備もかなり大規模になり、予算の面からもあまり現実的ではない気がします。

神社隣接の宿泊施設「興雲閣」も、現状ですでに月末は予約が取りにくい状態です。今後もずっと宿泊者にだけ頒布、なんてやったら、ものすごい争奪戦になりそうです。

興雲閣での頒布がとりあえず今年いっぱいなのは、そのへんも全部考えての結果なんでしょうね。

実は白い氣守の頒布は2013年からで、比較的新しいお守りです。

1日しか配布がないという稀少さに加えて、浅田真央さんが授与され、いい成績だったという話から爆発的に人気がでたそうです。

いいアイデアだったんですが、人気出過ぎちゃいましたね。適度な人気ならよかったのに、難しいものです。

今回は残念な事になりましたが、せっかくの「白い氣守」です。

いい形で頒布が復活するように祈っています。