お荷物扱いされ始めた「一度も働いたことがないアラフィフ独女」。彼らは何を間違ったのか?

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少し前ですが、気になる記事をネットで見かけました。

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この記事は、「高齢の親が、一度も働いたことがない娘(アラフォー&アラフィフ)の将来を悲観して役所に相談に来る」事例が増えていることから発しています。そして、こういう人たちが徐々に問題になってきており、将来、貧困層としてあらわになって来るだろう、という内容です。

途中には何でそうなったかの経緯がしっかり調べられており、なるほどなあ、と思う記事でした。

ただなんだかモヤモヤするんですよね。

私、同世代なんですけども、この問題に出てくる親御さんも娘さんも、当時の多数派で、彼らの若いころ、それはかなり「普通」の状態だったんです。

バブルのころまで女性は「25歳で嫁き遅れ」って言われてました。男女雇用機会均等法なんてもんが出来ても、どうせ3年しないうちに辞めていくのに、って面と向かって言われたもんです。

何よりも、親世代がそういう考えでした。

親世代がそういう考え、ということは、社会もそうだという事です。大学への進学率は上がってましたが、女性で「将来の就職を見据えて学部を選ぶ」という人は、本当にひとにぎりでした。

一応、超売り手市場だったんですが、女性が自分の好きな企業や仕事を選べたかというと、まだまだそうではなかったと思います。

うちの親もいいましたもん。「女の子は変な知恵をつけないで、就職先でいい人を見つけて嫁に行きなさい。だから大学に行かせる金はない。」

私はそれをせめて短大、ってことで何とか説得したんですけど、地元の同級生は親の言いつけに従った人の方が多かったです。まあ田舎なんで、そもそも進学率低いんですけども。

この問題になっている彼女らは、親の言うとおりに大学へ行き、親の言うとおりに家事手伝いをした…。つまり、親の言うことを聞く「いい娘」だったんです。

彼らの誤算は「結婚しなかった」という事に尽きると思います。

これもね…あの当時の空気感って変なんですよ。

とにかく結婚しなきゃ、っていう人たちがいる一方、そのうち何とかなる、っていう層が急激に増えまして。

ひと世代前なら、見合いしてでも結婚しなさい、っていう価値観で、親御さんの若いころの世代はそうだったはずなんですが、その反動だかなんだか「いつか結婚するだろう」って親が多くて、娘の方も「いつか結婚するだろう」ぐらいのゆるーい人が凄く増えたんです。

お見合いカッコワルイ、恋愛結婚が至上!っていう考えが多数派になったのもこの頃だと思います。

積極的に結婚したい人って、学生時代に見つけているか、社会に出てからもすごく積極的に相手を探すんですよ。親世代まで「恋愛結婚至上!」って人が急激に増えて、お見合いってシステムが破たんしてるわけですから、そこでがんばらないと相手がいないわけです。

で、就職してすらその有様なのに、家事手伝いで見合いもない、探す気もない、いつか相手が出てくるだろう、では、そりゃあ結婚できませんわな…。

ただし、今思い出して、後出しでそう考えたわけで、当時は自分も普通だと思ってたんですよね、家事手伝いからの結婚。

というわけで、彼女たちは何も悪くなかった、と思うわけです。親の言う事を聞いて家に入ったいい娘さんたちでした。

ただ、ちょっと愚かだったのかな、とは思います。アラサー頃に軌道修正のタイミング、あったと思うんですよね。社会と接する部分がテレビと親だけでは、気づけなかったのかな…。

一番愚かだったのは親御さんだと思うんですが、彼らだってそんな予定ではなかったでしょう。彼らは高度成長期だけを生きてきました。世界がこれほど急激に変質するなど、考えもしなかったのでしょう。

記事では、貧困潜在層として注意を呼び掛ける感じでしたが、分かってるなら、こういう人たちこそ社会にでて、働く人間の数を増やしてもらいたいものだと思うんです。

バイトだってパートだっていいし、ボランティアでもいいんです。どの分野でも人が足りないんですから。

大学を卒業するほどの頭脳、そのままにして置く余裕はこの先の社会にはないと思うんですけどね。

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